みなさん、こんばんは。
安心・安全のための生活情報局
局長のやまさきです。
さて今日は、昨日に引き続き、ポテトチップスの話題でいきたいと思います。
昨日はポテトチップスの味付けで、やまさきが名付けた「魔法パウダー」でいかにやみつきになる味を工夫しているかをお伝えしました。
きっと、気にはなっているけど、深く考えないようにしていると思われますが、やっぱり気になるという、声をメールで頂きましたので、ポテトチップスの油について今日はお話をしたいと思います。
油のお話ですので、本当は食品素材のみの範疇になるのですが、私としては、油というものは添加物と同等に注意を払ったほうがいい原材料と考えていますので、食品添加物のカテゴリーも含めています。この点については、あまり、厳しい突っ込みはしないでくださいね。
では、本題に入りましょう。
ポテトチップスはどんな油で揚げているのか
ポテトチップスはフライされた食品ですから、基本的に油を使用して揚げられた食品になります。
油というものは、口から摂取されると様々に代謝をされて、色んな物質に変換されて、体内で消費されます。ですので、「カロリーを控えないとダイエットが~!!」といって、油脂分の摂取を極端に制限すると、身体に様々な不具合が生じてしまいますので、ダイエットをされている方は、ご注意下さい。もちろん、摂りすぎは脂肪になってしまいますので、こちらもご注意を・・・。
ポテトチップスのパッケージ裏面の一括表示には植物油(または、食用植物油脂)としか記載されていないと思いますが、植物油って何かをみなさんはご存知ですか?
サラダ油の種類
私たちの生活で一番身近に油を見ることができる場所といえば、スーパーマーケットがありますが、そのスーパーマーケットで売っているサラダ油が一番身近ですね。様々な種類があり、どれが良いのか分からないですよね。「サラダ油」という名称で売られているものは、調合サラダ油といって、何種類かの植物油をブレンドした商品です。多く使用されているのは、大豆・コーン・サフラワー・菜種・ヒマワリ・米 あたりで、これらの内、数種類をブレンドしているものになります。
最近では、単体の植物油のサラダ油もたくさん売っていますので、よく一括表示を確認してみて下さい。ちなみに、いろんなメーカーから発売されている「キャノーラ油」はカナダ産の菜種から油を抽出した油です。
では、ポテトチップスにはどんな油が使用されているのでしょうか?
みなさんの感覚であれば、植物油 = サラダ油のイメージがあって、同じようなものと思われているかもしれません。もう少し、食品や外食に詳しい方であれば、業務用で揚げ物をするなら、白絞油(しらしめゆ、あるいは、しらしめあぶらと読みます)を使っているのではないかと思われるかもしれません。
どちらも、違います。
正解の前に、なぜサラダ油じゃないのかをお話させていただきます。
サラダ油はハイコスト
サラダ油は精製度合いが高く、低温でも濁らないように製造されています。ということは、コストが掛かっている油なんですね。コストが掛かっているものは、それを使用する食品を生産するメーカーとしては、よほどの優位性がないと使用できません。
白絞油もサラダ油に比べると若干、精製の度合いが低めですが、高コストな油であることには変わりないですので、メーカーでは、使用できません。
ポテトチップスを揚げる油の正体
ポテトチップスを揚げるために使用されている油はパーム油がメインです。それに米油をブレンドしてポテトチップスを揚げています。パーム油と米油のブレンド比率は、メーカーごとで異なっていて、各メーカーのポテトチップスの味の違いもそのあたりで表現しているようです。
聞きなれない油の名前ですよね、「パーム油」って。
パーム油は「アブラヤシ」と呼ばれる種類のヤシの実から取られる油です。日本に入ってきているのは、主にマレーシアやインドネシア産が多いようです。この「パーム油」は比較的安価な原料油脂として食品メーカーからは重宝されていますが、独特の臭いや油っぽさが残る油になるので、米油とブレンドして香ばしさを演出していると思います。
この「パーム油」は安定性が高い油なので、フライのような揚げる工程では特に重宝されています。
海外で製造されている、ポテトチップスなんかは、「パーム油」だけで揚げられている事が多く、べたつきが強く感じられる傾向になります。
以前、メールでお問い合わせを頂いた、ハンバーガーショップのポテトの油のべたつきが気になるとの原因も「パーム油」で揚げられている事が原因と思われます。
また、ポテトチップスでアトピーが出る方もいるとの情報も頂きましたが、私は医者ではありませんので、明確な回答はできません。アトピー性皮膚炎については、様々な原因や療法がネット上にも溢れかえっていますが、食品がその原因のひとつである可能性は、私も否定はしませんが、アトピーの方にはこれが良いですであったり、これは悪いですよ。といった事は当サイト上でも個別のご相談でもお伝えする事はありませんので、ご理解をお願いいたします。わたしの考え方については、次回にしっかりとお伝えさせて頂きます。
お話をもとに戻して、
「パーム油」とブレンドされる油「米油」についてですが、「米油」と聞くと「あぁ、お米の油ね」と無条件で安心されていませんか?
炊飯をして食べられるお米なら炊飯用の一般流通米として販売され、油用にはなりません。このあたりを考えると、あまり良いようには思えないですね。
更に、油にはもうひとつ大きな問題があります。これは、油であれば全ての油にある問題なのですが・・・。
それは、油の酸化の問題です。油の酸化はスタートしたら、止められないので、厄介なんです。
しかも、酸化した油は百害あって一利なしです。
油の酸化の問題については、また、別の機会にお伝えしますので、お待ち願います。
こうしてくると、ポテトチップスって結構危険かもと思われた方も多いと思いますが、同時に、でもやめられないんだよな。って思われていませんか?
やみつきになる味の秘密が詰まった魔法パウダーで味付けされていますからね。
そんな方に提案です。
簡単!ポテトチップスを自宅で揚げる、超時短レシピ公開
自宅でポテトチップスの自作にトライされてみてはいかがでしょうか?
わたしもたまに自作していますので、参考までにレシピを紹介します。
じっくり本格派レシピ
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ジャガイモをよく洗い、スライサーで薄くスライスします。
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水にさらしてぬめり(デンプン)を取ります。
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水分をキッチンペーパーでしっかりと取り、2時間くらい放置して乾かす。
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170℃くらいの高温の油(私はオリーブオイルを使います)で、きつね色になるまで揚げます。
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キッチンペーパーを敷き詰めたボウルに取り出し、ラップをして軽く振ります(余分な油を取る)。
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ラップをはずして油を吸ったキッチンペーパーを取り出し、塩と少しのにがりを入れて、もう一度ラップをして良く振ります(※ここまでは熱いうちにするのがコツ)。
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できあがり。
超お手軽、簡単レシピ
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よく洗ったジャガイモを準備します。
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180~200℃に加熱した油の上で、スライサーを使って、ジャガイモを手早くスライスして、揚げ油の中に直接落とす。
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バチバチいっている油の音がおとなしくなったら、上げ時です。
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ここから先は、本格派レシピの5以降と同じです。
このレシピの大切なところは、ジャガイモの皮をむかないことです。ジャガイモの皮の内側には旨味がたっぷりあるので、むかないで調理する事で塩の量が減らせます。
味付けは、今回は塩味にしましたが、お好みで色々な「魔法パウダー」を生み出して、アレンジを楽しんで下さい。
揚げ物ですので、油はねや、油の過加熱による火事などには注意して下さい。特にジャガイモを油に入れるときは、水分が一気に蒸発しようとしてはねますので注意して下さい。
では、また。